戦場のメリークリスマスのピアノ難易度は?初心者向けから公式楽譜まで比較

戦場のメリークリスマスのピアノ難易度は、選ぶ楽譜によって「入門」から「上級」まで大きく変わります。ハ長調でドレミのふりがなが付いた入門向けの曲集もあれば、坂本龍一さん本人が監修した公式スコアのように、上級者でも手ごわい楽譜もあります。

ソラ
毎年冬が近づくと、街やテレビで「戦メリ」のあのイントロを耳にする機会が増えるよね。

「今年のクリスマスこそ、自分の指で弾いてみたい」「家族の集まりで1曲だけ聴かせたい」と思って調べ始めた方も多いのではないでしょうか。ただ、楽譜の種類が多すぎて、どれを買えばいいのか迷ってしまうのも戦メリの特徴です。

  • 戦場のメリークリスマスはピアノで弾くとどのくらい難しい?
  • ピアノ初心者でも弾ける楽譜はある?公式の楽譜との違いは?
  • クリスマスに間に合わせるには、いつから何を練習すればいい?

この記事は、戦メリをピアノで弾いてみたい初心者〜中級者の方に向けて、出版されている楽譜の種類と難易度を出版社の情報をもとに比較し、自分に合う楽譜の選び方と、12月から逆算した練習の進め方をお伝えします。

目次

戦場のメリークリスマスのピアノ難易度は「楽譜の種類」で決まる

戦メリのピアノ楽譜は出版社の編曲版(入門〜上級アレンジ)と本人監修の公式楽譜(中級以上)の2系統

戦場のメリークリスマスのピアノ難易度は、楽譜の種類しだいで入門〜上級まで幅があります。理由は、戦メリのピアノ譜には「坂本龍一さん本人の演奏にもとづく公式の楽譜」と「出版社が弾きやすく編曲した楽譜」の2系統があり、後者だけでも入門・初級・中級・上級と、さまざまなレベルの編曲が出版されているからです。

出版されている主な楽譜と難易度の比較表

出版社や販売店で確認できる情報をもとに、戦メリのピアノ楽譜を難易度順に整理しました(2026年10月時点の情報。品切れ・絶版の表示があるものも含むため、購入前に在庫をご確認ください)。

楽譜名 出版社 難易度の表示 特徴
ピアノソロ どんどん弾ける!ピアノで奏でたい定番20(2026年) ヤマハミュージックエンタテインメントホールディングス 入門 全曲ハ長調またはイ短調で、ドレミのふりがな付き
初心者でも弾ける 大人の簡単ピアノ(2024年・青山しおり編) ドリーム・ミュージック・ファクトリー 超初級者向け 大きな譜面、音名と指番号付きの大人向け曲集
ピアノソロ とっておきのクリスマス名曲集(2016年) ヤマハミュージックエンタテインメントホールディングス 中級 クリスマス曲30曲を収めた曲集の1曲
いろんなアレンジで弾く ピアノ名曲ピース18 戦場のメリークリスマス(2017年) デプロMP アレンジごとに異なる 同じテーマを5種類のアレンジで収録
ピアノ・ソロ 坂本龍一/ベスト[上級アレンジ名曲集](2026年・青山しおり編) ドリーム・ミュージック・ファクトリー 上級アレンジ(ブルグミュラー終了〜ソナチネ・レベル) 坂本龍一さんの映画・ドラマ・CM曲など25曲を収録
アヴェク・ピアノ(1983年初版) やのミュージック/本本堂(全音楽譜出版社 発売) 中級(販売店の表示) 坂本龍一さんの監修で出版された最初の楽譜集
オフィシャル・スコアブック 坂本龍一 /04 復刻版(2024年) リットーミュージック 表示なし(本人演奏の楽譜) 本人監修。2004年のピアノ・セルフカバー作品『/04』に対応

注目したいのは、「上級アレンジ」と書かれた曲集でも、出版社の目安が「ブルグミュラー終了〜ソナチネ・レベル」になっている点です。クラシックの感覚でいえば中級程度ですが、ポピュラー曲の楽譜では「原曲の雰囲気に近い=上級アレンジ」と表現されることがあります。表紙の「初級」「上級」という言葉だけでなく、出版社が書いている目安(教本の進度)まで確認するのが、楽譜選びで失敗しないコツです。

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戦場のメリークリスマスはどんな曲?ピアノで弾く前に知っておきたい背景

戦場のメリークリスマスの歩み:1983年映画公開・BAFTA作曲賞、2004年『/04』でピアノ版、冬の定番曲へ

戦場のメリークリスマスは、1983年公開の大島渚監督の映画『戦場のメリークリスマス』のために坂本龍一さんが作曲したテーマ曲です。坂本龍一さんは音楽を担当しただけでなく、俳優としてヨノイ大尉役で出演し、デヴィッド・ボウイやビートたけし(北野武)さんらと共演しました。

映画音楽から「冬の定番曲」へ

映画は1983年のカンヌ国際映画祭のコンペティション部門に出品され、坂本龍一さんの音楽は英国アカデミー賞(BAFTA)の作曲賞を受賞しています。テーマ曲には、デヴィッド・シルヴィアンが歌詞をつけて歌ったボーカル版「Forbidden Colours(禁じられた色彩)」もあります。原題は「Merry Christmas Mr. Lawrence」で、楽譜でもこの英語タイトルで表記されることが多いので、探すときは両方の名前で検索してみてください。

坂本龍一さん自身も何度も弾き直した曲

坂本龍一さんはこの曲をさまざまな編成で演奏し続け、2004年のセルフカバー作品『/04』ではピアノで弾き直しています。つまり戦メリには「映画のサウンドトラック版」「本人のピアノ版」と、もともと複数の姿があるのです。ピアノ譜の種類が多いのは、この曲が作曲者自身の手で何度も形を変えてきたことも関係しているといえるでしょう。

公式楽譜(本人監修)の戦メリはどのくらい難しい?

戦メリの公式楽譜比較:アヴェク・ピアノとオフィシャル・スコアブック /04

坂本龍一さん本人が監修した公式の楽譜は、録音で聴けるあの響きにいちばん近い反面、難易度は中級以上と考えておきましょう。代表的なのは、映画公開と同じ1983年に初版が出た『アヴェク・ピアノ』と、2004年のピアノ・セルフカバー作品に対応した『オフィシャル・スコアブック 坂本龍一 /04』です。

『アヴェク・ピアノ』は坂本龍一さん監修の最初の楽譜集

『アヴェク・ピアノ』は、坂本龍一さんの監修で出版された最初の楽譜集とされ、戦場のメリークリスマスが1曲目に収められています。販売店の表示では難易度は中級です。映画の音楽を坂本龍一さん自身がピアノ用にまとめた楽譜集なので、「映画のサウンドトラックのイメージで弾きたい」という方に向いています。

『/04』は本人のピアノ演奏にもとづくスコアブック

『/04』は、坂本龍一さんが自身の代表曲をピアノで弾き直したセルフカバー作品です。対応するスコアブックは2005年に出版されたあと長く入手困難でしたが、2024年12月にリットーミュージックから復刻版が発売されました(税込5,940円・2026年10月時点の出版社発表による)。「Merry Christmas Mr. Lawrence」は4曲目に収録され、坂本龍一さん自身による解説や演奏のヒント、ロングインタビューも掲載されています。

難易度の公式な表示はありませんが、本人の演奏をもとにした楽譜なので、和音の厚み、左手の広い音域、ペダルによる響きの重ね方まで書き込まれています。ピアノ経験が浅い方が最初の1冊に選ぶと、譜読みの段階で苦労するでしょう。「いつか本物の響きで弾きたい」という目標の楽譜として持っておき、やさしい版で曲に慣れてから挑戦するのがおすすめです。

戦メリがピアノで難しいと言われる4つの理由

戦メリがピアノで難しい4つの理由:リズム・和音・音域・ペダル

戦場のメリークリスマスがピアノで難しいと言われるのは、リズム・和音・音域・ペダルの4つが、クラシックの初級曲とは違う形で求められるからです。指が速く動く必要はそれほどない一方で、「聴いた印象どおりに弾く」ためのハードルがいくつもあります。

①リズム:拍の頭からずれるリズムが多い

戦メリのメロディや伴奏には、拍の頭からずれて入るリズム(シンコペーション)が多く出てきます。耳では知っていても、楽譜で数えると「どこで鍵盤を押せばいいのか」がわからなくなりがちです。原曲を何度も聴いてリズムを体に入れてから楽譜を読むと、ずっと楽になります。

②和音:クラシックとはひと味違う響き

戦メリの和音は、クラシックの初級曲でよく出てくる「ドミソ」型の和音だけでなく、音を足したり重ねたりした響きが多く使われています。そのため、指の形が手になじむまで時間がかかり、譜読みに苦労する方が少なくありません。コードの基本を知っておくと、和音の形をまとまりで覚えやすくなります。コードの仕組みはピアノコードの基本をまとめた記事で解説しています。

③音域:両手が鍵盤の端から端まで動く

中級以上の楽譜では、左手が低い音域で和音の土台を支え、右手が高い音域で旋律を鳴らすため、両手の距離が大きく開きます。左手の跳躍(離れた鍵盤への移動)が多いのも特徴です。

④ペダル:響きを重ねつつ濁らせない

戦メリらしい「冬の空気」のような響きは、ペダルで音を重ねることで生まれます。ただ、和音が変わるタイミングで踏みかえが遅れると、響きがすぐに濁ってしまいます。ペダルの扱いは、初心者がいちばん自己流になりやすいポイントです。

ソラ
戦メリってゆっくりだし、速いパッセージもないから簡単そうに見えるんだけどなあ…。
カイ
指の速さより「リズム」と「響き」で差が出る曲なんだ。音を全部押さえられても、ずれたリズムやペダルの濁りがあると、あの雰囲気にならないんだよね。だから最初はやさしい楽譜で、リズムと響きに慣れるのが近道だよ。

ピアノ初心者が戦メリを弾くなら?レベル別の楽譜の選び方

ピアノのレベル別・戦メリのおすすめ楽譜の選び方

ピアノ初心者でも、ハ長調の入門〜初級アレンジを選べば戦メリは弾けます。ピアノを始めたばかりなら入門・超初級向けの曲集、ブルグミュラーやソナチネまで進んでいるなら中級〜「上級アレンジ」の曲集、さらに上を目指すなら公式スコア、という順番で考えると選びやすくなります。

経験年数×楽譜のレベル早見表

今のレベル おすすめの楽譜のタイプ 選ぶときのポイント
はじめて〜半年(楽譜を読むのがまだ苦手) 入門・超初級向けの曲集 ハ長調・ドレミや指番号付きか
半年〜2年(両手で簡単な曲が弾ける) 中級表示のクリスマス曲集など 試し読みで、左手の動きと調号の数を確認
ブルグミュラー終了〜ソナチネ程度 「上級アレンジ」の曲集、アヴェク・ピアノ 出版社の目安(教本の進度)を確認
ソナタ以上・ポピュラーの経験も豊富 オフィシャル・スコアブック /04 本人の演奏音源と照らし合わせて練習

楽譜を買う前のチェックリスト

同じ「初級」「中級」の表示でも、出版社によって中身はかなり違います。購入前に、販売サイトの試し読みや楽器店の見本で次の点を確認しておくと失敗が減ります。

  • 調号の数:シャープやフラットが少ないほど譜読みは楽。入門版はハ長調・イ短調が中心です
  • ドレミ・指番号の有無:楽譜を読むのが苦手なうちは、ふりがな付きの楽譜が心強い味方です
  • 左手の動き:単音中心か、和音や跳躍が多いかで難しさが大きく変わります
  • 曲の長さ:イントロからエンディングまで全部入っているか、短くまとめた版か

家族や友人と弾くなら連弾・2台ピアノ版も

ひとりで全部弾くのが不安な方は、パートを分け合えるアンサンブル用の楽譜を選ぶのも手です。たとえばデプロMPの「いろんなアレンジで弾く ピアノ名曲ピース18」には、楽譜配信サイトで中級と表示されている2台ピアノ用のアレンジが含まれています。クリスマスの集まりで、家族と一緒に戦メリを弾くのも素敵な思い出になるでしょう。

入門版・初級版で「戦メリらしさ」は失われる?

入門版は、黒鍵を使わないハ長調などに移したり、和音を減らしたりしているため、原曲と比べると響きはシンプルになります。それでも、戦メリのいちばんの魅力であるメロディとリズムの形は残っているので、「あの曲を弾いている」という手ごたえは十分に得られます。まず入門版で最後まで弾き切る経験をしてから、中級版に進むほうが、結果的に早く上達することも多いでしょう。

大人になってからピアノを始めた方の練習の進め方は、大人がピアノを始めるときのポイントをまとめた記事も参考にしてください。独学で進める場合は大人のピアノ独学についての記事もあわせてどうぞ。

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クリスマスに間に合わせる!戦メリの練習スケジュール

クリスマス本番から逆算する戦メリの8週間練習ステップ

戦メリをクリスマスに弾くなら、入門・初級版でも本番の2か月前、中級版なら3か月前には練習を始めたいところです。戦メリは冬に聴く機会が多い曲なので、「12月に家族や友人の前で弾く」という目標を立てやすいのも魅力です。

レベル別・本番までの目安

楽譜のレベル 練習開始の目安 12月本番なら
入門・超初級 本番の約2か月前 10月中に開始
中級表示の曲集 本番の約3か月前 9月〜10月初めに開始
上級アレンジ・公式スコア 本番の4か月以上前 夏ごろから開始

いずれも毎日20〜30分練習できる場合の目安です。仕事や家事で練習時間が限られる方は、今年は入門版で確実に弾き切り、来年は中級版に挑戦するという2年計画もおすすめです。季節の曲だからこそ、毎年少しずつレベルを上げていく楽しみ方ができます。

本番までの4つのステップ

  1. 8週間前:楽譜を決め、原曲を繰り返し聴いてリズムを覚える
  2. 6週間前:左手の和音と跳躍を片手で練習。右手もメロディだけで通す
  3. 4週間前:両手でゆっくり通す。ペダルはここから少しずつ加える
  4. 2週間前〜:本番のテンポで通し、スマートフォンで録音して響きを確認

電子ピアノでも戦メリは弾ける?

戦メリは電子ピアノでも十分に練習できます。ただし、響きを重ねるペダルが大切な曲なので、ダンパーペダル(右側のペダル)を接続した状態で練習することをおすすめします。鍵盤数が少ないキーボードでは、中級以上の楽譜で使う低音や高音が足りなくなる場合があります。楽譜を買う前に、使う音域が自分の楽器に収まるかも確認しておくと安心です。本番でアコースティックピアノを弾く予定があるなら、1〜2回でも事前に触れて、鍵盤の重さやペダルの効き方の違いに慣れておきましょう。

戦メリをきれいに弾くための練習のコツ

戦メリをきれいに弾く練習の順番:リズムは耳から、和音は形で、ペダルは最後に

戦メリをきれいに弾くコツは、「リズムは耳から、和音は形で、ペダルは最後に」の順番で練習することです。どのレベルの楽譜にも共通する練習のポイントをまとめます。

リズムは「楽譜より先に耳」で覚える

拍の頭からずれるリズムは、楽譜だけを見て数えようとすると混乱しがちです。先に公式音源を何度も聴き、手拍子でリズムをまねできるようにしてから鍵盤に向かいましょう。メトロノームはゆっくりのテンポから使い、ずれたリズムでも拍を感じられるようにします。

和音は「手の形」で覚えて、左手を先に

和音は1音ずつ読むのではなく、「この形」というまとまりで覚えると譜読みが速くなります。左手の跳躍は、移動先の鍵盤を見ずに手が届くまで、片手だけで繰り返し練習しましょう。基礎的な指の練習はピアノの基礎練習を紹介した記事でも解説しています。

メロディを浮かび上がらせる

中級以上の楽譜では、右手がメロディと和音を同時に弾く場面が出てきます。メロディの音だけ少し強く、和音は軽く弾くことで、戦メリらしい澄んだ旋律が聞こえるようになります。最初はメロディの音だけを抜き出して弾き、歌うように弾けるようにしてから和音を足していきましょう。

ペダルは最後に、こまめに踏みかえる

ペダルは、ペダルなしで両手がきれいに弾けるようになってから加えます。和音が変わるところで一度足を上げて踏みなおす「踏みかえ」を意識し、録音して濁っていないかを確認しましょう。電子ピアノで練習している場合も、ペダルは必ず接続して練習しておくと本番で慌てません。

まとめ|戦場のメリークリスマスのピアノ難易度は楽譜選びがカギ

この記事では、戦場のメリークリスマスをピアノで弾くときの難易度を、出版されている楽譜の情報をもとに比較してきました。

  • 戦メリのピアノでの難易度は?:楽譜によって入門〜上級。ハ長調・ドレミ付きの入門版から、「ブルグミュラー終了〜ソナチネ・レベル」の上級アレンジ、本人監修の公式スコアまであります
  • 初心者でも弾ける?公式との違いは?:入門・超初級向けの曲集なら初心者でも弾けます。公式の楽譜(アヴェク・ピアノ、/04)は本人の響きに近いぶん中級以上が目安です
  • クリスマスに間に合わせるには?:入門版で約2か月前、中級版で約3か月前から。リズムは耳から、和音は形で、ペダルは最後に練習しましょう

戦メリは、毎年冬がめぐってくるたびに弾きたくなる曲です。今年はやさしい楽譜で、来年は少し難しい楽譜でと、自分のペースで挑戦できるのも季節の名曲ならではの楽しみ方。戦場のメリークリスマスのピアノ難易度を正しく見極めて、ぜひ今年の冬に1曲弾き切ってみてください。

▶ こちらの記事もあわせてどうぞ:ピアノ初心者におすすめの簡単な曲