カフェやバーで流れるジャズピアノを聴いて、「自分もこんな風に弾けたら」と思ったことはありませんか? ジャズピアノは独学でも弾けるのかを調べてみると、「独学で十分」という声と「独学は無理、先生に習うべき」という声が真っ二つに分かれていて、かえって迷ってしまった方も多いのではないでしょうか。
- ジャズピアノは独学で本当に弾けるようになるのか?「無理」と言われるのはなぜ?
- ピアノ未経験の大人でも、どのくらいで「それっぽく」聴こえるようになるのか?
- 何から始めて、何を後回しにすれば挫折しないのか?
この記事は、ピアノ未経験〜少し弾ける程度の大人で、「おしゃれなジャズを自分の手で鳴らしてみたい」という方に向けて書いています。las-piano編集部が、ジャズピアノ独学について書かれた個人ブログ・Q&A・教室のコラムなど9ページを読み比べ、「どこで意見が割れているのか」「どの主張が共通しているのか」を整理したうえで、未経験から半年で1曲弾くまでのロードマップに落とし込みました。
結論からお伝えすると、ジャズピアノの独学は「やることを絞れば」可能です。ただし、絞り方と順番を間違えると高い確率で挫折します。その理由と対策を、順番にお話ししていきます。
ジャズピアノは独学で弾けるのか?【結論:条件付きで「できる」】
ジャズピアノは独学で弾けるようになります。ただし、それは「最初にやることを絞り、正しい順番で進めれば」という条件付きです。ピアノ未経験の大人でも、3ヶ月でブルースの伴奏とかんたんなメロディが「ジャズっぽく」鳴らせるようになり、半年あればスタンダード曲を1曲、それらしく仕上げるところまで目指せます。
一方で「独学は無理」と言われるのにも、きちんとした理由があります。まずはネット上で意見が割れている理由から見ていきましょう。
「独学は無理」派と「独学でいける」派、意見が割れる理由

編集部が読み比べた9ページの結論を分類すると、「独学でできる」が2ページ、「条件付きでできる」が4ページ、「習うのが近道(独学は難しい・無理)」が3ページでした。
興味深いのは、「習うのが近道」と結論づけている3ページは、すべてジャズピアノ教室・音楽スクールが運営するコラムだったことです。教室側の主張が間違っているわけではありませんが、書き手の立場によって結論が変わりやすいテーマだということは、頭の片隅に置いておくとよいでしょう。実際、レッスン経験のある書き手の中には、「独学でなく先生に習いなさい」という主張は60点くらい、と評価している人もいました。
逆に、立場を問わずほぼ全員が共通して挙げていた「独学の難しさ」は次の3つです。
- 覚えることが多すぎる:リズム、スケール、ボイシング(和音の積み方)、コードワーク、フレーズ、レパートリー……と課題が一気に押し寄せる
- 上達の筋道が見えない:「わからないところがわからない」ので、今の練習が正しい方向なのか判断できない
- 楽譜に書かれないことが多い:スウィングのノリや裏拍の感覚など、音源を聴いて体で覚えるしかない部分がある
つまり、「独学だから無理」なのではなく、「やることを絞れず、順番も見えないまま独学すると無理になる」というのが、9ページを読み比べた編集部の見立てです。この記事のロードマップは、この3つの難しさをそれぞれ潰すように組み立てています。
ジャズピアノ独学者の1ヶ月後・3ヶ月後・6ヶ月後の到達イメージ

「何ヶ月で何ができるのか」が見えないまま走り出すと、不安で続きません。1日15〜30分の練習を想定した、未経験者の到達目安は次のとおりです。
| 時期 | できるようになること | 聴こえ方 |
|---|---|---|
| 1ヶ月目 | C7・F7・G7の3つのコードを左手で押さえ、ブルース進行(12小節)をゆっくり通せる | 「あ、ジャズっぽい響きだ」と自分で感じられる |
| 3ヶ月目 | ブルース進行の上で、右手でブルーノートを使った短いフレーズを乗せられる | 拙いながらも「アドリブの真似事」に聴こえる |
| 6ヶ月目 | スタンダード曲を1曲、テーマ→短いアドリブ→テーマの形で弾ける | 「ジャズを1曲弾けます」と人に言えるレベル |
もちろん個人差はありますし、指の慣れには時間がかかります。それでも、「半年で1曲」というゴールを先に決めておくことが、独学の最大の敵である「上達の筋道が見えない問題」への一番の対策になります。
未経験者がつまずく「最初の3週間」の壁
ジャズピアノに限らず、ピアノの独学でいちばん人が辞めるのは、始めてから最初の数週間です。指が思うように動かない、コードの形が覚えられない、コードネーム(C7などの記号)と鍵盤の位置が結びつかない。この時期に「自分には向いていない」と判断してしまう人が少なくありません。
ですが、指が動かないのは才能の問題ではなく、指がまだ新しい動きに慣れていないだけです。最初の3週間は「上手く弾く」ことを目標にせず、「毎日鍵盤に触る」ことだけを目標にしてみてください。
独学で「それっぽく」弾くために知っておきたい、ジャズとクラシックの3つの違い

ジャズピアノの独学を始める前に、ジャズという音楽がクラシックやポップスとどう違うのかを知っておくと、練習の方向性で迷わなくなります。違いを知らないまま始めると、クラシックの感覚で「楽譜どおりに弾けない自分」を責めてしまいがちです。
ちなみに、ジャズの歴史やスタイルの違いを先に知っておきたい方は、スウィング・ジャズとはやビバップとはの記事も参考になります。
違い① 楽譜どおりに弾かなくていい
クラシックピアノの基本は、楽譜に書かれた音符を忠実に再現することです。一方ジャズでは、多くの場合「リードシート」と呼ばれる、メロディとコードネームだけが書かれた簡単な楽譜しか渡されません。左手で何を弾くか、メロディをどう崩すかは演奏者に任されています。
同じ曲でも、ピアニストが変われば演奏はまったく別物になります。「自由に弾いていい」と言われると最初は不安になるかもしれませんが、この自由さこそがジャズピアノの一番の魅力です。
違い② 「コード」で考える
ジャズでいちばん重要なのがコード(和音)という考え方です。たとえば「C7(シーセブンス)」と書かれていたら、ド・ミ・ソ・シ♭の4つの音を使って伴奏する、という意味になります。
ジャズの独学経験者の中には、「スケール(音階)とコードは、同じものを違う形で表したものだと最初に知っておきたかった」と振り返っている人もいます。コードの音を順番に並べればスケールに近づき、スケールの音を重ねればコードになる。この関係がわかると、アドリブで「どの音を弾いていいか」が見えてきます。コードネームの読み方に不安がある方は、ピアノコード一覧表と覚え方から始めるのもおすすめです。
違い③ リズムは「スウィング」と「裏拍」
クラシック経験者がジャズで一番苦労しやすいのが、リズムです。ジャズでは8分音符を均等に弾かず、「タッ・タ、タッ・タ」と前を長く・後ろを短く跳ねるように弾く(スウィング)のが基本です。さらに、手拍子を1拍目・3拍目ではなく2拍目・4拍目(裏拍)で取るのがジャズのノリです。
このスウィング感は楽譜にはほとんど書かれていないため、音源を聴いて体で覚えるしかありません。クラシックを長く弾いてきた方ほど、「指は動くのにジャズに聴こえない」という壁にぶつかりやすいので、聴く時間を意識的に確保しましょう。
【ロードマップ】ジャズピアノ独学・最初の6ヶ月でやること

ここからは、ピアノ未経験の大人が独学で「半年で1曲」に到達するためのロードマップです。ポイントは、ゴールの1曲から逆算して、その曲に必要なことだけを練習すること。教本を1ページ目から順に全部こなす必要はありません。
0ヶ月目:「ソロで弾きたいのか、バンドで弾きたいのか」を決める
意外と見落とされがちなのが、自分が目指すジャズピアノのスタイルを最初に決めることです。ジャズピアノには、ベースやドラムと一緒に弾く「トリオ・セッション型」と、ピアノ1台で完結させる「ソロピアノ型」があり、左手の役割がまったく違います。
教室のコラムでも、セッションで弾きたい人がソロピアノ用の教本を買ってしまい、練習してもセッションで合わない、という失敗例が紹介されていました。
- トリオ・セッション型:左手はベース音を省いた和音(後述のシェルボイシング)で軽く伴奏する。iReal Proや伴奏音源と合わせて練習する
- ソロピアノ型:左手でベース音とリズムも担う。弾き語りや家で1人で楽しむ方向け
迷ったら、まずはトリオ・セッション型から始めるのがおすすめです。伴奏音源に合わせるだけで「バンドの一員」になれるので、未経験でも完成形を体感しやすいからです。
1ヶ月目:耳をジャズ仕様にしながら、3つのコードを覚える
1ヶ月目は「聴く」と「左手」の2本立てです。
聴く:好きなジャズピアニストのアルバムを1枚決め、毎日の通勤・家事の時間に繰り返し流します。ビル・エヴァンス、ウィントン・ケリー、レッド・ガーランドなど、ピアノトリオの名盤から選ぶとよいでしょう。何を聴けばいいか迷ったら、ジャズピアノの有名な曲・名曲やハードバップの名盤10選から選んでみてください。
左手:C7・F7・G7の3つのコードを、最初は4つの音すべて、慣れたら「ルート+3度+7度」の3音だけ(シェルボイシング)で押さえられるようにします。シェルボイシングは、コードの「骨組み」だけを弾く押さえ方で、少ない音なのに一気にジャズらしく響くのが特徴です。
2〜3ヶ月目:Cブルースを両手で弾く

コードに慣れたら、ジャズの基本形である12小節のブルース進行を弾きます。未経験者には白鍵中心で弾きやすいCブルースがおすすめです。左手で4拍ずつコードを押さえ、右手はCブルース・スケール(ド・ミ♭・ファ・ファ♯・ソ・シ♭)から2〜3音を選んで短いフレーズを乗せていきます。
ちなみに、ジャズのセッションではFブルース(F7・B♭7・C7)が定番です。Cブルースで形を覚えたら、同じ形をFに移して弾けるようにしておくと、のちのち必ず役に立ちます。レッスンを受けたジャズピアノ経験者の中には、最初の課題がFブルースだったという人もいました。
4〜6ヶ月目:スタンダード1曲と、8小節だけのアドリブ
4ヶ月目からは、ゴールにするスタンダード曲を1曲決めます。「枯葉(Autumn Leaves)」や「Fly Me to the Moon」のように、コード進行がわかりやすく、何度も耳にしたことがある曲が向いています。
6ヶ月目のゴールは次の3つです。
- テーマ(メロディ)を右手、コードを左手で、止まらずに弾く
- 伴奏音源に合わせて、テンポを崩さず最後まで通す
- テーマのあとに、8小節だけ即興(アドリブ)を入れる
この3つができれば、「ジャズピアノを始めて半年で1曲弾ける人」という、なかなか胸を張れる地点に到達しています。
独学初心者が「最初は後回しにしていい」こと

ジャズピアノの独学で挫折する大きな原因は、「全部やろうとして、どれも終わらない」ことです。中高年からジャズピアノを再開した方のnoteでも、「あとで覚えればいいことは、全部後回しにする」という方針が強調されていました。その方は若い頃に独学で2〜3年練習して堂々巡りになり、10年ほどブランクを経て再挑戦したそうです。
編集部としても、未経験者の最初の半年は、次の項目を「やらない」と決めてしまうことをおすすめします。
| 最初の半年でやること | 後回しにしていいこと |
|---|---|
| ゴールの1曲で使うコードだけ覚える | コードを何十種類も網羅して暗記する |
| CとFの2つのキーだけで弾く | 12のキーすべてで練習する |
| 好きな演奏の「2小節だけ」耳コピ | 巨匠のソロを1コーラス丸ごとコピー |
| 伴奏音源に合わせてテンポキープ | 分厚い理論書を最初から読む |
| 教本は1冊に絞ってやり込む | 教本を何冊も買い集める(いわゆる教本沼) |
「ツーファイブワン(Ⅱ-Ⅴ-Ⅰ)」の練習や、模範アドリブ譜の暗記も、ジャズピアノの上達には欠かせない要素です。ただ、未経験者が最初の半年でやると、量に押しつぶされてしまいます。ゴールの1曲を弾けるようになってから、2曲目・3曲目で少しずつ広げていけば十分です。
未経験者が今日からできるジャズピアノの練習方法
ロードマップが見えたら、次は「毎日何をするか」です。ここでは未経験者が今日から始められて、独学でも効果が出やすい練習を3つに絞りました。
1日15分のテンポキープ練習
ジャズはテンポが命の音楽です。フレーズが多少拙くても、リズムさえ安定していれば「ジャズに聴こえる」演奏になります。逆に、正しい音を並べても、テンポが揺れると全体が崩れて聴こえます。
やり方はシンプルです。メトロノームをBPM60に設定し、2拍目と4拍目で鳴るように意識しながら、左手でC7を4分音符で刻み続けます。これを5分。続けてF7、G7をそれぞれ5分ずつ。裏拍でクリックを感じる練習を兼ねられるので、スウィング感の土台づくりにもなります。
耳コピは「2小節だけ」から始める
アドリブ上達の近道は、昔から「名演奏のコピー(耳コピ)」だと言われてきました。ただし、ジャズピアノ経験者のブログでも、初心者は数小節をコピーするだけで1日かかることもあると書かれているように、未経験者がいきなり1曲丸ごとコピーするのは無理があります。
そこでおすすめしたいのが「2小節だけ耳コピ」です。好きな演奏の中で「このフレーズかっこいい!」と感じた2小節だけを取り出し、まず口ずさめるまで聴き、それから右手で弾けるようにします。採譜された楽譜(トランスクリプション)は、聴き取れないところを確認する程度に使うのがよいでしょう。
この2小節を10個、20個と貯めていくと、自分でアドリブを弾くときに、自然と「あのフレーズの形」が指から出てくるようになります。
iReal Proで「一人セッション」を体験する
独学者の強い味方が、伴奏アプリのiReal Proです。コード譜を表示しながら、ピアノ・ベース・ドラムのバーチャルバンドが伴奏してくれるので、自宅にいながらセッションの疑似体験ができます。テンポを落としたり、キーを変えたり、苦手な小節だけをループしたりもできます。
日本のApp Storeでは買い切り3,500円(2026年10月時点)です。ブルース進行もスタンダード曲も伴奏させられるので、「1人で弾いていると、合っているのかわからない」という独学の不安をかなり減らせます。
ジャズピアノ独学で必ずぶつかる4つの壁と対処法

ジャズピアノを独学で続けていると、多くの人が同じような壁にぶつかります。先に壁の存在を知っておくだけで、「自分だけが下手なんじゃないか」という思い込みから抜け出しやすくなります。
壁①「コードは覚えたのに、何を弾いていいかわからない」
コードの押さえ方は覚えたのに、アドリブで右手が止まってしまう。これはジャズピアノ独学で最も多い壁です。
対処法は、右手に使う音を極端に絞ることです。最初はCブルース・スケールのうち「ド・ミ♭・ソ」の3音だけ、それも2小節の中で使う、と制限をかけます。選択肢が少ないほど、リズムやフレーズの形に集中できます。耳コピで貯めた2小節フレーズを、そのまま当てはめてみるのも効果的です。
壁②「上達している実感がない」
独学では、自分の成長を自分で測るしかありません。ジャズピアノ奏者のSNS発信をまとめたnoteでも、「上手くならない」と感じていても、実際は上達しているのに自覚できていないだけのことが多いと指摘されていました。
対処法は、月に1回、同じ曲を同じテンポで録音しておくことです。スマホの録音で十分です。1ヶ月前の自分と聴き比べると、「ちゃんと前に進んでいる」ことが耳でわかります。YouTubeで上手い人の演奏を見て落ち込んだときも、比べる相手は1ヶ月前の自分にしましょう。
壁③「楽譜が読めないから不安」
クラシックのように楽譜を正確に読む力は、ジャズピアノの入口では必須ではありません。使うのは主にコードネームとメロディだけのリードシートなので、ト音記号のメロディをゆっくり追えて、コードネームを鍵盤に置き換えられれば十分スタートできます。
むしろ大切なのは、耳で聴いて覚える力です。楽譜を読むことに時間をかけすぎず、「聴く→口ずさむ→弾く」の順番を意識してください。
壁④「3ヶ月続かない」
どんな練習法も、続かなければ意味がありません。続けるコツは、練習を今ある生活習慣とセットにすることです。「夕食のあとに15分だけ」「お風呂上がりに1回だけ録音する」のように、すでにある習慣にくっつけてしまいましょう。
もう1つの方法は、ジャズのライブやセッションを「見に行く」ことです。独学経験者のブログでも、弾かずに見学するだけで得るものが大きく、セッションの雰囲気は思ったより和やかなことが多いと紹介されていました。生の演奏を見ると、「あの場で弾いてみたい」という具体的な目標が生まれます。
ジャズピアノ独学におすすめの教本・ツール
「教本がたくさんあって、どれを選べばいいかわからない」というのは、独学者の典型的な悩みです。教本は1冊2,000〜3,000円程度のものが多く、つい何冊も買ってしまいがちですが、最初の半年は1冊に絞るのが鉄則です。
最初の1冊:『はじめてのジャズ・ピアノ・トリオ』
未経験者の最初の1冊としておすすめしたいのが、『はじめてのジャズ・ピアノ・トリオ 1人でも楽しめる☆名スタンダード・ナンバー30』(宮前幸弘 著/リットーミュージック)です。今回読み比べたページの中でも、複数の書き手が初心者向けの1冊として名前を挙げていました。2025年には改訂版も出ています。
ベースとドラムの伴奏音源に合わせて弾けるので、1人でもトリオ演奏を疑似体験できるのが最大の特徴です。掲載曲はセッションでよく演奏されるスタンダードが中心なので、ロードマップの「ゴールの1曲」もこの本の中から選べます。購入の際は、伴奏音源の提供形式(CD付きかダウンロードか)が版によって異なる場合があるので、確認しておくと安心です。
2冊目以降の選び方
最初の1冊でコードとブルースに慣れたら、2冊目は「自分が次に困っていること」に特化した本を選びます。
- アドリブで右手が止まる→ブルース・スケールやフレーズの作り方に絞った入門書
- 左手の伴奏が単調→ボイシング(和音の積み方)を扱った本
- 好きなピアニストのように弾きたい→そのピアニストの採譜集(例:ウィントン・ケリーの採譜集を参考書として使っている経験者もいます)
注意したいのは、出版社によって「初心者」のレベル設定や用語の表記が違うことです。書店や試し読みで、最初の数ページを読んで「わかる」と感じるかを確かめてから買うと失敗が減ります。
YouTube・アプリ・Webサービスの賢い使い方
YouTubeの教則動画は便利ですが、テーマも順番もバラバラなので、つまみ食いすると「上達の筋道が見えない問題」が悪化しがちです。ジャズピアノ経験者の中には、教則動画よりも好きなピアニストのライブ映像や、採譜付きの演奏動画のほうがモチベーション維持に役立った、という人もいました。
使い分けの目安は次のとおりです。
- 教本:練習の「順番」と「中身」を決める軸(1冊に絞る)
- iReal Pro:伴奏と合わせる・テンポキープの練習に使う
- YouTube:名演奏を見て耳と目を慣らす、モチベーションを上げる
独学の限界を感じたら:レッスンを「点で」使う選択肢

ここまで独学の方法をお伝えしてきましたが、独学かレッスンかの二択で考える必要はありません。今回読み比べたページでも、「まず独学で試してみて、行き詰まったら習いに行く」という流れを勧める声が多くありました。レッスンを受けた経験者が挙げていた一番のメリットは、「次にやるべき課題を出してもらえること」と「できていないことを指摘してもらえること」です。これはまさに、独学の弱点である「上達の筋道が見えない」を補ってくれる部分です。
ピアノ全般の独学の限界サインについては、ピアノ独学の限界はどこ?伸び悩む7つのサインでも詳しく解説しています。
「3ヶ月独学してから、体験レッスンで答え合わせ」という使い方
おすすめは、この記事のロードマップでまず3ヶ月独学してから、体験レッスンや単発レッスンで「答え合わせ」をする使い方です。3ヶ月経っていれば、「スウィングがそれらしく聴こえない」「アドリブで何を弾けばいいかわからない」など、聞きたいことが具体的になっています。質問が具体的なほど、1回のレッスンで得られるものは大きくなります。
次のどれかに当てはまったら、先生の目を一度入れてみるタイミングです。
- 3ヶ月続けても、ブルース進行を止まらずに通せない
- 録音を聴くと、自分の演奏がジャズに聴こえない(リズムが跳ねない)
- アドリブで右手が止まり、何を練習すればいいかわからない
- 教本を2冊以上買ったのに、どれも途中で止まっている
レッスンを受けるときは、録音した自分の演奏と、上のどれに当てはまったかをセットで伝えると、短い時間でも的確なアドバイスをもらいやすくなります。
自宅からコード・理論を見てもらうなら:オンラインレッスン
仕事や家事で通う時間がとれない大人には、自宅から受けられるオンラインレッスンが選択肢になります。Music School オトノミチシルベは、固定の曜日を持たない自由予約制で、オンラインレッスンは1コマ60分5,000円〜(講師により異なる)と案内されています。体験レッスンは2,500円で、入会すると受講料が全額キャッシュバックされる仕組みです(2026年10月時点の公式情報)。
鍵盤楽器は「キーボード」として案内されており、キーボードと作曲・音楽理論を教える講師も在籍しています。ジャズのコードやアドリブを見てほしい場合は、申し込み時に「ジャズのコード・アドリブを見てほしい」と伝えて、対応できる講師か確認しておきましょう。詳しい評判はオトノミチシルベの評判・口コミで紹介しています。
「独学の答え合わせを自宅でしたい」方へ|Music School オトノミチシルベ
- 固定スケジュールなしの自由予約制。壁にぶつかったときだけ受けられる
- オンライン対応。録音した演奏やブルース進行をその場で見てもらえる
- 入会金・年会費・教材費が無料。体験レッスンは2,500円(入会で全額キャッシュバック)
申し込み時に「ジャズのコード・アドリブを見てほしい」「3ヶ月独学して〇〇でつまずいている」と伝えておくと、体験1回でも得られるものが大きくなります。
\独学3ヶ月の答え合わせを、自宅から/
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対面でリズムや手の使い方を見てほしいなら:無料体験のある教室
スウィングのノリや、鍵盤に置く手の形・脱力といった部分は、画面越しよりも対面のほうが先生に伝わりやすい領域です。椿音楽教室は、全国500か所以上の音楽スタジオでマンツーマンのレッスンを受けられ、60分の無料体験レッスンが用意されています(2026年10月時点の公式情報)。ピアノのレッスンはJ-POPや洋楽、映画音楽など幅広いジャンルに対応しているとされていますので、ジャズを希望する場合は体験の申し込み時に伝え、対応できる講師かを確認してください。料金や注意点は椿音楽教室の評判・口コミにまとめています。
「リズムや手の使い方を対面で見てほしい」方へ|椿音楽教室
- 全国500か所以上の音楽スタジオでマンツーマンレッスン
- 60分の無料体験レッスンあり。体験だけで終えてもOK
- スウィングのノリや脱力など、画面越しでは伝わりにくい部分を直接見てもらえる
体験の申し込み時に「ジャズピアノを独学中」と伝え、対応できる講師かを確認しておきましょう。録音した自分の演奏をスマホに入れて持っていくと、先生の診断が早くなります。
\まずは60分の無料体験で、つまずきの原因を診断してもらう/
オンラインと対面のどちらが合うか迷う方は、オンラインピアノレッスンおすすめ比較も参考にしてください。
まとめ:ジャズピアノ独学は「絞る」「順番」「続ける」がすべて
最後に、冒頭の3つの疑問にお答えします。
- ジャズピアノは独学で弾けるのか?→やることを絞り、正しい順番で進めれば弾けるようになります。「無理」と言われるのは、覚えることの多さと、上達の筋道が見えにくいことが原因です。
- 未経験の大人はどのくらいで「それっぽく」なる?→1日15〜30分で、3ヶ月でブルースの伴奏と短いフレーズ、半年でスタンダード1曲が目安です。
- 何から始めて、何を後回しにする?→ゴールの1曲を決め、3つのコード・Cブルース・2小節耳コピ・テンポキープから。12キー練習や理論書、巨匠のソロ丸ごとコピーは後回しで大丈夫です。
ジャズピアノの独学は、才能よりも「やることを絞る」「順番を守る」「毎日少しでも続ける」の3つで決まります。そして、壁にぶつかったときにだけレッスンを「点で」使えば、独学の自由さを残したまま遠回りを減らせます。
まずは今日、好きなジャズピアノのアルバムを1枚決めて、C7のコードを鳴らしてみませんか。その一音が、あなたのジャズピアノ独学のスタートです。
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