有名なジャズピアニストを知りたくて検索すると、ビル・エヴァンス、オスカー・ピーターソン、上原ひろみ……と名前はいくらでも出てくるのに、「結局、自分はどの人から聴けばいいのか」が分からないまま終わってしまうことはないでしょうか?
ジャズピアノには100年以上の歴史があり、時代ごとに弾き方がまったく違います。1920年代のピアニストと2020年代のピアニストでは、同じ「ジャズピアノ」でも別の楽器かと思うほど音が違うのです。名前だけの一覧では、自分の好みに合うピアニストにはたどり着けません。
- 有名なジャズピアニストを、時代・ジャンル・代表曲つきで一望したい
- 自分の好みに合うピアニストを、迷わず見つけたい
- 日本人ジャズピアニストや現代のピアニストも知りたい。いつかは自分でも弾いてみたい
この記事は、ジャズを聴き始めたばかりの方〜ピアノを習っていて「ジャズも気になる」方に向けて、有名ジャズピアニスト20人を一覧表・時代別の解説・タイプ別の選び方でまとめたものです。20人の選定にあたっては、国内外のジャズ専門メディア9媒体のランキング・特集を編集部で突き合わせ、「どの媒体にも載る定番」と「日本・現代を代表する顔」の両方が入るように選びました。クラシックのピアニストは別記事有名なピアニスト(世界・日本別)で扱っており、この記事はジャズ専門です。
- 1 有名ジャズピアニスト一覧表【20人】時代・ジャンル・最初に聴く1曲
- 2 タイプ別診断|あなたに合う有名ジャズピアニストはこの4人
- 3 ニューオーリンズ〜スウィング時代の有名ジャズピアニスト
- 4 ビバップ〜ハードバップ時代の有名ジャズピアニスト
- 5 クール〜モード以降の有名ジャズピアニスト
- 6 ラテン・スムース・現代の有名ジャズピアニスト
- 7 日本人の有名ジャズピアニスト4人|世界で評価される実力者
- 8 20人の次に聴きたい有名ジャズピアニスト10人
- 9 有名ジャズピアニストの違いを聴き分ける3つのポイント
- 10 ジャズピアノを弾いてみたい人へ|聴くから弾くへの3ステップ
- 11 まとめ|有名ジャズピアニストは「時代順に1曲ずつ」聴けば迷わない
有名ジャズピアニスト一覧表【20人】時代・ジャンル・最初に聴く1曲

有名なジャズピアニスト20人を、時代・ジャンル・代表盤・最初に聴くべき1曲で整理したのが下の一覧表です。「ジャズ史の流れをたどれる」「音源が手に入りやすい」「日本人・現代を含む」の3点を基準に編集部が選びました。上の年表のとおり、20人を上から順に聴くだけでジャズピアノ100年を一周できます。
| ピアニスト | 生没年 | ジャンル | 代表盤 | 聴くならこの1曲 |
|---|---|---|---|---|
| ジェリー・ロール・モートン | 1890–1941 | ニューオーリンズ | Red Hot Peppers録音(1926〜) | Black Bottom Stomp |
| アート・テイタム | 1909–1956 | スウィング | Piano Starts Here | Tea for Two |
| デューク・エリントン | 1899–1974 | スウィング | Money Jungle(1962) | Take the “A” Train |
| エロール・ガーナー | 1921–1977 | スウィング | Concert by the Sea(1955) | Misty |
| バド・パウエル | 1924–1966 | ビバップ | The Scene Changes(1959) | Cleopatra’s Dream |
| セロニアス・モンク | 1917–1982 | ビバップ | Monk’s Dream(1963) | ‘Round Midnight |
| オスカー・ピーターソン | 1925–2007 | スウィング〜バップ | Night Train(1963) | C Jam Blues |
| アーマッド・ジャマル | 1930–2023 | クール〜ハードバップ | At the Pershing: But Not for Me(1958) | Poinciana |
| ホレス・シルヴァー | 1928–2014 | ハードバップ | Song for My Father(1965) | Song for My Father |
| デイヴ・ブルーベック | 1920–2012 | クール | Time Out(1959) | Take Five |
| ビル・エヴァンス | 1929–1980 | クール〜モード | Waltz for Debby(1961) | Waltz for Debby |
| マッコイ・タイナー | 1938–2020 | モード | The Real McCoy(1967) | Passion Dance |
| ハービー・ハンコック | 1940– | モード〜フュージョン | Maiden Voyage(1965) | Cantaloupe Island |
| チック・コリア | 1941–2021 | モード〜ラテン | Light as a Feather(1972) | Spain |
| キース・ジャレット | 1945– | 現代(ソロ即興) | The Köln Concert(1975) | Köln, January 24, 1975, Part I |
| チューチョ・バルデス | 1941– | ラテン(キューバ) | Live at the Village Vanguard(2000) | Bacalao con Pan(Irakere) |
| ブラッド・メルドー | 1970– | 現代 | The Art of the Trio(1997〜) | Exit Music (For a Film) |
| ロバート・グラスパー | 1978– | 現代(ジャズ×R&B) | Black Radio(2012) | Afro Blue |
| 秋吉敏子 | 1929– | ビバップ〜ビッグバンド | Kogun(1974) | Kogun |
| 小曽根真 | 1961– | 現代(ジャズ×クラシック) | OZONE(1983) | Road to Chopin(アルバム) |
| 山中千尋 | — | 現代 | Living Without Friday(2001) | When October Goes |
| 上原ひろみ | 1979– | 現代 | Another Mind(2003) | Alive |
※生没年・発表年はWikipedia英語版・NPR・各公式サイトなどで確認しています(確認日 2026年10月)。山中千尋さんの生年は公式プロフィールで公表されていないため空欄です。表は22名ですが、「アート・テイタムとエロール・ガーナー」「山中千尋と上原ひろみ」のように同じ流れで聴きたい組み合わせをまとめ、本文では20の枠で解説しています。
一覧表の見方|ジャンル欄はジャズの歴史の順番
一覧表のジャンル欄は、ニューオーリンズ → スウィング → ビバップ → ハードバップ/クール → モード → ラテン・フュージョン → 現代というジャズの歴史の順に並んでいます。上から下へ聴くと、「左手でリズムを刻む」スタイルから「右手の速いフレーズ」、そして「和音の響きで聴かせる」スタイルへ変わっていくのが分かります。時代区分の全体像はジャズ初心者向け入門・歴史と時代別の有名アーティストが土台になります。
9媒体のランキングを突き合わせて分かった「本当の定番」

有名ジャズピアニストの「定番」を客観的に知るために、編集部は国内外のジャズ専門メディア9媒体(海外のジャズ教育サイト、レコード会社の公式メディア、日本のジャズ専門ブログなど)のランキング・特集を一覧にして、誰が何回登場するかを数えました。結果は上のグラフのとおりです。
- 9媒体すべてに登場:ビル・エヴァンス、ハービー・ハンコック
- 8媒体:セロニアス・モンク、バド・パウエル、オスカー・ピーターソン、デューク・エリントン
- 7媒体:アート・テイタム、マッコイ・タイナー、チック・コリア、キース・ジャレット、アーマッド・ジャマル
- 6媒体:エロール・ガーナー、デイヴ・ブルーベック、カウント・ベイシー、レッド・ガーランド、ウィントン・ケリー、セシル・テイラー
興味深いのは、どの媒体で1位になるかがバラバラなことです。海外レコード会社のランキングではアート・テイタムが1位、日本の個人ブログの100人ランキングではビル・エヴァンスが1位、海外のピアノ学習サイトでは「ランキングではなく聴く順番」と位置づけてテイタム→モンク→パウエル→エヴァンスの順で紹介しています。「誰が一番か」は決められなくても、エヴァンスとハンコックの2人は、どの立場の人が選んでも外れないということだけははっきり言えます。
一方で、日本人ピアニストを載せている媒体は9つのうち1つだけ(秋吉敏子さん・大西順子さんを100人中に含む)で、上原ひろみさん・小曽根真さんを挙げた媒体はありませんでした。ロバート・グラスパーのような2010年代以降のピアニストも同様です。この記事があえて日本人4人と現代の2人を20人に入れているのは、「歴史の定番」だけでは、いま日本でライブに行けるピアニストにたどり着けないからです。
編集部の判断基準|最初の3人は「ガーナー・エヴァンス・上原ひろみ」
一般的には「ジャズピアノ入門はビル・エヴァンスから」と言われますが、編集部はエロール・ガーナー → ビル・エヴァンス → 上原ひろみの順をおすすめします。
- ガーナー:「Misty」の作曲者。メロディがはっきりしていて聴き慣れていない耳でも楽しめる
- エヴァンス:現代ジャズピアノの和音の響きの出発点。カフェで流れるピアノトリオの多くが彼の影響下にある
- 上原ひろみ:日本人で現役、ライブ映像が豊富で「ジャズは即興の音楽だ」と体で分かる
「メロディ派」「響き派」「エネルギー派」の3方向を知ってから一覧表に戻ると、自分の好みがはっきりします。
タイプ別診断|あなたに合う有名ジャズピアニストはこの4人

有名ジャズピアニストを「音数が多いか少ないか」×「明るくノリがよいか、しっとり響きで聴かせるか」の2軸で分けると、上のマトリックス図のように4つのタイプになります。自分が普段どんな音楽を好んで聴くかを思い浮かべて、当てはまる枠のピアニストから入るのが、いちばん失敗の少ない選び方です。
| あなたのタイプ | こんな人 | 最初に聴くピアニスト | 入口の1曲 |
|---|---|---|---|
| にぎやか×明るい | ロックやファンクが好き。テンションが上がる音楽が好き | オスカー・ピーターソン/上原ひろみ/ハービー・ハンコック | C Jam Blues/Alive/Cantaloupe Island |
| にぎやか×しっとり | クラシックのピアノ曲が好き。技巧や構築美に惹かれる | アート・テイタム/チック・コリア/ブラッド・メルドー | Tea for Two/Spain/Exit Music (For a Film) |
| すっきり×明るい | 歌もののポップスが好き。メロディが分かりやすい曲が好き | エロール・ガーナー/ホレス・シルヴァー/デイヴ・ブルーベック | Misty/Song for My Father/Take Five |
| すっきり×しっとり | カフェや夜に流れる静かな音楽が好き。「間」のある音楽が好き | ビル・エヴァンス/アーマッド・ジャマル/キース・ジャレット | Waltz for Debby/Poinciana/The Köln Concert Part I |
ここで大事なのは、最初の1人を「正しく」選ぶ必要はないということです。ガーナーから入った人がエヴァンスにたどり着くこともあれば、上原ひろみさんのライブ映像からチック・コリアに戻る人もいます。ジャズピアニストは互いに影響し合っているので、1人気に入れば、その人が「尊敬している」と語るピアニストをたどるだけで、自然と一覧表の20人を聴き終えることになります。
ニューオーリンズ〜スウィング時代の有名ジャズピアニスト

ニューオーリンズからスウィング時代(1900年代〜1940年代前半)のジャズピアニストは、ダンスの伴奏として「左手でリズムを刻み、右手でメロディを飾る」演奏を極めた世代です。ジャズピアノの「土台」を作った時代で、ここを知っておくと後の時代の革新が何を壊したのかが分かります。
ジェリー・ロール・モートン|「ジャズを発明した」と自称した最初の作曲家
ジェリー・ロール・モートン(1890–1941)は、ニューオーリンズ生まれで、「自分がジャズを発明した」と公言していたことで知られるピアニスト・作曲家です。ラグタイム(1900年前後に流行した、きっちり楽譜どおりに弾くピアノ音楽)を、もっと揺れのある「ジャズ」に変えた最初の人物とされ、海外のピアノ学習メディアでは「現代ジャズの創始者」と紹介されています。1926年から自身のバンド「レッド・ホット・ペッパーズ」で残した録音のうち、「Black Bottom Stomp」はニューオーリンズ・ジャズの集団即興と、ピアニストが書いた緻密なアレンジが同居した名演です。時代背景はニューオーリンズジャズとはで解説しています。
▶ 聴いてみる|ジェリー・ロール・モートン「Black Bottom Stomp」
アート・テイタムとエロール・ガーナー|超絶技巧と「Misty」の作曲者
アート・テイタム(1909–1956)は、ほぼ視力のない状態で育ちながら、ジャズ史上もっとも速く正確な指を持ったと言われるピアニストです。海外のレコード会社のランキングでは、エヴァンスやモンクを抑えて1位に選ばれています。「Tea for Two」の1933年のソロ録音は、ゆったりしたメロディが途中から別人のような速さに変わる、テイタム入門の定番です。演奏を初めて聴いた仲間が「2人で連弾している」と勘違いしたという逸話や、先輩ピアニストのファッツ・ウォーラーが客席のテイタムに気づいて「神様が来た」と紹介したという逸話は、テイタムがどれほど別格だったかを物語っています。
▶ 聴いてみる|アート・テイタム「Tea for Two」
エロール・ガーナー(1921–1977)は、「Misty」の作曲者として知られる、楽譜が読めなかったことで有名な独学のピアニストです。「Misty」は飛行機の中で霧越しに虹を見てメロディが浮かんだと語られています。左手が刻むビートに対して右手のメロディがわずかに遅れて乗る「ビハインド・ザ・ビート」の揺れが、ガーナー独特のゆったりした心地よさを生んでいます。1955年のライブ盤「Concert by the Sea」は、海辺の小さなホールの録音とは思えない熱気で、スウィング時代の楽しさがそのまま詰まっています。編集部が「最初の3人」の筆頭にガーナーを挙げたのは、ジャズを知らない人が聴いても「楽しい」と素直に感じられるからです。
▶ 聴いてみる|エロール・ガーナー「Misty」
デューク・エリントン|ピアノの前でビッグバンドを「作曲」したリーダー
デューク・エリントン(1899–1974)は、スウィング時代を代表するビッグバンドのリーダーであり、生涯に3000曲以上を残した作曲家でもあります。「Take the “A” Train」は相棒の作曲家ビリー・ストレイホーンの作ですが、エリントン楽団のテーマ曲として世界中に知られました。「Satin Doll」「Mood Indigo」「Caravan」など、ジャズ・スタンダードの多くがエリントン楽団から生まれています。ピアニストとしてのエリントンを聴くなら、1962年にチャールズ・ミンガス(ベース)、マックス・ローチ(ドラム)と録音した「Money Jungle」がおすすめです。ごつごつした和音と間(ま)の使い方に驚くはずで、後のセロニアス・モンクに通じる響きが聴き取れます。時代の全体像はスウィング・ジャズとはをご覧ください。
▶ 聴いてみる|デューク・エリントン「Take the “A” Train」
ビバップ〜ハードバップ時代の有名ジャズピアニスト

ビバップ〜ハードバップ時代(1940年代半ば〜1960年代前半)のジャズピアニストは、ダンスの伴奏から「聴かせるための即興演奏」へとジャズを変えた世代です。ピアノ・ベース・ドラムの「ピアノトリオ」という編成が定着したのもこの時代で、いま「ジャズピアノ」と聞いて多くの人が思い浮かべる音は、ほぼこの時代に完成しました。
バド・パウエルとセロニアス・モンク|ビバップ・ピアノの2つの顔
バド・パウエル(1924–1966)は、サックスのチャーリー・パーカーの速いフレーズをピアノに移した「ビバップ・ピアノの創始者」です。右手でサックスのように歌い、左手は軽く和音を添えるだけという弾き方は、パウエル以降のほぼ全員のジャズピアニストの基本形になりました。1958年12月に録音した「The Scene Changes」の1曲目「Cleopatra’s Dream」は、哀愁のあるメロディと駆け抜ける右手が同居した代表曲で、日本のジャズ喫茶でもとくに愛されてきました。後輩のビル・エヴァンスが「もっとも偉大なミュージシャンの一人」として名前を挙げたのがパウエルです。
▶ 聴いてみる|バド・パウエル「Cleopatra’s Dream」
一方のセロニアス・モンク(1917–1982)は、わざと音をぶつける独特の和音と、たっぷりとした間(ま)で正反対の個性を持っています。ほぼ独学で、「外れた音」「つまずくようなリズム」を自分のスタイルに変えてしまった人物です。「’Round Midnight」はジャズ史上もっとも多く演奏されるバラードのひとつで、1963年の「Monk’s Dream」はユーモアと不器用さが同居した入門盤です。生前は「難解」と言われることも多かったモンクですが、1993年のグラミー賞生涯功労賞、2006年のピューリッツァー賞特別賞と、死後に評価が高まり続けている点も特徴です。ビバップの成り立ちはビバップとはで解説しています。
▶ 聴いてみる|セロニアス・モンク「’Round Midnight」
オスカー・ピーターソンとアーマッド・ジャマル|「音数」と「間」の対極
オスカー・ピーターソン(1925–2007)は、カナダ・モントリオール出身で、圧倒的な音数と正確さで「鍵盤の皇帝」と呼ばれたピアニストです。プロデューサーのノーマン・グランツに見いだされて1949年にカーネギー・ホールでアメリカ・デビューし、ベースのレイ・ブラウン、ドラムのエド・シグペンとのトリオは1960年代のジャズでもっとも売れたピアノトリオになりました。1962年録音の「Night Train」収録の「C Jam Blues」は、ブルースの基本形をこれ以上ないほど楽しく弾いた演奏で、ジャズピアノを始めた人が最初にコピーする定番でもあります。「酒とバラの日々」のような歌ものを弾いた演奏も、明るい音色が分かりやすく初心者向けです。
▶ 聴いてみる|オスカー・ピーターソン「C Jam Blues」
対照的にアーマッド・ジャマル(1930–2023)は、音数を極限まで減らし、「弾かない時間」で聴かせるピアニストです。1958年にシカゴのクラブで録音した「At the Pershing: But Not for Me」収録の「Poinciana」は、ベースとドラムの同じパターンの上で、ピアノが時おり短いフレーズを置くだけなのに、最後まで耳が離せません。トランペットのマイルス・デイヴィスがジャマルを深く尊敬し、「Ahmad’s Blues」という曲を自身のバンドで録音したことはよく知られています。ピーターソンとジャマルを続けて聴くと、ジャズピアノは「音数」でも「間」でも成立することが一度で分かります。
▶ 聴いてみる|アーマッド・ジャマル「Poinciana」
ホレス・シルヴァー|ハードバップの「ファンキー」を作った人
ホレス・シルヴァー(1928–2014)は、ゴスペルやブルースの「泥くささ」をジャズに持ち込み、ハードバップの中でもとくに「ファンキー」と呼ばれるスタイルを作ったピアニスト・作曲家です。ドラマーのアート・ブレイキーとジャズ・メッセンジャーズを結成した人物でもあります。1964年に録音した「Song for My Father」は、父親の故郷カーボベルデの音楽とボサノヴァをヒントにしたリズムが印象的で、イントロのベースラインはロックバンドのスティーリー・ダンに引用されたことでも知られます。シルヴァーの曲は、メロディが口ずさめるほど分かりやすく、ジャズのセッションでも頻繁に演奏されるので、「ジャズピアノの曲を1曲覚えたい」人にも向いています。この時代の名盤はハードバップの名盤10選にまとめています。
▶ 聴いてみる|ホレス・シルヴァー「Song for My Father」
クール〜モード以降の有名ジャズピアニスト

クール〜モード以降(1950年代後半〜1970年代)のジャズピアニストは、コード進行の速い切り替えから離れて、「和音の響き」「リズムの新しさ」「即興の長さ」でジャズを広げた世代です。現在のジャズピアノの直接の源流はこの時代で、カフェで流れるピアノトリオも、上原ひろみさんのような現代の演奏も、ここから枝分かれしています。
デイヴ・ブルーベックとビル・エヴァンス|「Take Five」と「Waltz for Debby」
デイヴ・ブルーベック(1920–2012)は、1959年の「Time Out」で4拍子が当たり前だったジャズに5拍子・9拍子を持ち込んだピアニストです。現代音楽の作曲家ダリウス・ミヨーに師事したクラシックの素養があり、「Take Five」(作曲はサックスのポール・デスモンド)は、ジャズを知らない人でも口ずさめる数少ない曲で、クールジャズとはで解説している軽やかさを象徴しています。
▶ 聴いてみる|デイヴ・ブルーベック「Take Five」
ビル・エヴァンス(1929–1980)は、現代ジャズピアノの和音の響き(ボイシング)を作った人です。ドビュッシーやラヴェルといった印象派のクラシック音楽から影響を受けた繊細な和音と、ピアノ・ベース・ドラムが対等に会話するトリオの形を確立しました。マイルス・デイヴィスの「Kind of Blue」(1959)に参加した後、1961年6月25日にニューヨークのヴィレッジ・ヴァンガードで録音した「Waltz for Debby」は、ピアノトリオのライブ盤として今なお最高峰とされています。録音当日の客席はまばらで、グラスの音や話し声がそのまま入っていること、そして録音の約10日後にベースのスコット・ラファロが交通事故で亡くなった史実も、このアルバムが特別に聴かれ続ける理由です。9媒体すべてに登場した「全員一致の定番」であり、ジャズピアノを学ぶ人にとっては避けて通れない名前です。
▶ 聴いてみる|ビル・エヴァンス「Waltz for Debby」
マッコイ・タイナーとハービー・ハンコック|モード・ジャズの両輪
マッコイ・タイナー(1938–2020)は、ジョン・コルトレーンのカルテットに約5年在籍し、「A Love Supreme」(1964年録音)や「My Favorite Things」を支えた、力強い左手の持ち主です。4度(ドとファのように4つ離れた音)を重ねた和音の重く広がる響きは、1967年の「The Real McCoy」で味わえます。1976年の「Fly With the Wind」はストリングス入りで聴きやすく、タイナーの激しさが苦手な人の入口になります。
▶ 聴いてみる|マッコイ・タイナー「Passion Dance」
ハービー・ハンコック(1940–)は、11歳でシカゴ交響楽団と共演した神童で、1963年から1968年までマイルス・デイヴィスのバンドに参加した後、1965年の「Maiden Voyage」でモードの名盤を残しました。それだけでなく、1973年の「Head Hunters」でファンク、1983年の「Rockit」でヒップホップにまで踏み込んだ、ジャンルの境界を広げ続けるピアニストです。最初に聴くなら、短いフレーズの繰り返しで覚えやすい「Cantaloupe Island」(1964)か、「Watermelon Man」がおすすめです。エヴァンスと並んで9媒体すべてに登場しており、「伴奏(コンピング)の名手」としてマイルスのバンドで残した演奏を推す声も多くあります。モードの考え方はモードジャズとはをご覧ください。
▶ 聴いてみる|ハービー・ハンコック「Cantaloupe Island」
チック・コリアとキース・ジャレット|1970年代に世界を変えた2人
チック・コリア(1941–2021)は「Spain」の作曲者として知られ、ラテンの陽気さとクラシックの構築力を併せ持つピアニストです。「Spain」は1972年録音の「Light as a Feather」(リターン・トゥ・フォーエヴァー名義)に収録され、セッションでもっとも多く演奏される曲のひとつになりました。上原ひろみさんや小曽根真さんとの共演でも知られる、日本と縁の深い人物です。歌手ボビー・マクファーリンとのデュオ作「Play」のように、相手を受け止める遊び心のある演奏も魅力です。
▶ 聴いてみる|チック・コリア「Spain」
キース・ジャレット(1945–)は、1975年1月24日にドイツのケルンで録音した完全即興のソロ・ライブ「The Köln Concert」で、ソロ・ピアノ・アルバムとして史上最高の売り上げを記録しました。実はこのコンサートは、中止寸前でした。用意されていたピアノは指定と違う小型で状態も悪く、ジャレット自身も長距離移動と寝不足で疲れ切っていたからです。それでも17歳の主催者の説得で舞台に上がり、楽譜も打ち合わせもなく1時間以上弾き続けた演奏は、「即興はここまでできるのか」を知る体験になります。7歳でリサイタルを開き、20歳でアート・ブレイキーの楽団に加入した経歴、バッハの平均律などクラシック録音も残している幅広さから、「ジャズピアノの詩人」とも呼ばれます。
▶ 聴いてみる|キース・ジャレット「Köln, January 24, 1975, Part I」
\「Spain」や「Waltz for Debby」を自分で弾いてみたい方へ/
ラテン・スムース・現代の有名ジャズピアニスト

ラテン・スムース・現代(1970年代後半〜2020年代)の有名ジャズピアニストは、キューバ音楽、ロック、R&B、ヒップホップといった「ジャズの外の音楽」を取り込んで、ジャズピアノの幅を広げ続けている人たちです。いま新譜が出て、ライブに行けるのがこの世代で、歴史の定番20人だけを追っていると見落としてしまいます。
チューチョ・バルデス|キューバのピアノをジャズの中心に連れてきた人
チューチョ・バルデス(1941–)は、キューバ・ハバナ出身で、1973年にバンド「イラケレ」を結成してキューバ音楽とジャズを融合させたラテン・ジャズの第一人者です。イラケレの「Bacalao con Pan」は、ピアノが打楽器のようにリズムを刻むキューバ流の弾き方(モントゥーノ)が分かりやすい1曲です。2000年にニューヨークで録音した「Live at the Village Vanguard」はグラミー賞を受賞し、以後も複数回受賞を重ねています。両手で別々のリズムを刻む奏法は、聴くだけでも「ピアノがこんなに踊れる楽器だったのか」と驚くはずです。ラテン・ジャズの全体像はラテンジャズとはで解説しています。
▶ 聴いてみる|チューチョ・バルデス「Bacalao con Pan(Irakere)」
ブラッド・メルドーとロバート・グラスパー|ロックとR&Bから来た現代のピアニスト
ブラッド・メルドー(1970–)は、ロックバンド「レディオヘッド」の曲をジャズで弾いて現代ジャズピアノの流れを変えたピアニストです。1998年の「Songs: The Art of the Trio Vol.3」収録の「Exit Music (For a Film)」は、「スタンダード以外の曲もジャズになる」ことを世界に示しました。左手と右手で別々のメロディを同時に歌わせる対位法(クラシックのバッハのような書き方)を即興で行うのが特徴で、2020年には「Finding Gabriel」でグラミー賞(最優秀ジャズ・インストゥルメンタル・アルバム)を受賞しています。
▶ 聴いてみる|ブラッド・メルドー「Exit Music (For a Film)」
ロバート・グラスパー(1978–)は、ジャズとヒップホップ・R&Bを完全に同じ土俵に乗せたピアニストです。2012年の「Black Radio」は、ジャズピアニストのアルバムでありながら第55回グラミー賞の最優秀R&Bアルバムを受賞しました。収録曲「Afro Blue」は、ジャズの古典をR&Bのビートに乗せた現代ジャズピアノの代表的な1曲です。9媒体のどのランキングにもまだ登場していませんが、2010年代以降にジャズを聴き始めた世代にとっては、エヴァンスと同じくらい「入口」になっているピアニストです。
▶ 聴いてみる|ロバート・グラスパー「Afro Blue」
スムース・ジャズのピアニスト|ボブ・ジェームス
スムース・ジャズ(1970年代後半以降の、聴きやすさを重視したジャズ)の代表的なピアニストはボブ・ジェームスです。1978年の「Touchdown」収録の「Angela」はアメリカのテレビドラマ「タクシー」のテーマ曲として知られ、エレクトリック・ピアノの柔らかい音色はスムース・ジャズの原点のひとつになりました。BGMとして聴きやすいジャズを探している方は、スムースジャズとはから入るのが近道です。
日本人の有名ジャズピアニスト4人|世界で評価される実力者

日本人の有名ジャズピアニストとして、秋吉敏子・小曽根真・山中千尋・上原ひろみの4人を紹介します。共通するのはアメリカのバークリー音楽大学で学び、世界で評価されたことです。海外メディアのランキングにはほとんど登場しませんが、日本でライブに行ける・日本語でインタビューが読めるという点で、ジャズを聴き始めた人にとってはいちばん近い存在です。
秋吉敏子|オスカー・ピーターソンに見いだされた日本人ジャズの先駆者
秋吉敏子さん(1929–)は、日本人として初めてバークリー音楽大学に留学したジャズピアニスト・作曲家です。1953年に来日中のオスカー・ピーターソンが東京のクラブで演奏を聴いて才能を見抜き、ピーターソンのトリオのメンバーとともに録音が実現したことが、世界への扉になりました。1974年に夫のサックス奏者ルー・タバキンと結成したビッグバンドの「Kogun」は、能の掛け声を取り入れた日本的な響きで高く評価され、グラミー賞に何度もノミネートされています。日本の女性ピアニストの先駆者として、9媒体のうち日本のブログの100人ランキングに唯一の日本人女性として名前が挙がっています。
▶ 聴いてみる|秋吉敏子「Kogun」
小曽根真|ジャズとクラシックを行き来する神戸生まれの名手
小曽根真さん(1961–)は、神戸生まれで、バークリー音楽大学を首席で卒業し、1983年にアメリカの大手レーベルCBSからデビュー作「OZONE」を発表したピアニストです。ジャズのピアニストでありながら、2000年代以降はオーケストラとモーツァルトやラフマニノフの協奏曲を共演し、2010年の「Road to Chopin」ではショパンの曲をジャズとクラシックの両方の弾き方で収録しました。クラシックのタッチと、ベートーヴェンの曲までジャズにしてしまう自由さが魅力で、「クラシックを習っていてジャズも気になる」人がもっとも共感しやすいピアニストです。
山中千尋と上原ひろみ|ニューヨークで活躍する現代の2人
山中千尋さんは、群馬県出身で桐朋学園大学でクラシックを学んだ後、バークリー音楽大学に留学し、2001年のデビュー作「Living Without Friday」で注目されたピアニストです。日本のジャズ専門誌のランキングで常連となり、「When October Goes」のような歌ものを繊細に弾く一方で、クラシック曲や日本の童謡をジャズに編曲する幅広さが持ち味です。
▶ 聴いてみる|山中千尋「When October Goes」
上原ひろみさん(1979–)は、静岡県出身で、17歳のときにチック・コリアと共演して注目され、1999年にバークリー音楽大学に入学、在学中にアメリカのレーベルと契約しました。2003年のデビュー作「Another Mind」は日本ゴールドディスク大賞のジャズ・アルバム・オブ・ザ・イヤーを受賞し、2011年にはスタンリー・クラーク・バンドの一員としてグラミー賞を受賞しています(出典:imidas)。ピアノから立ち上がらんばかりの全身演奏はライブ映像で観てこそ伝わるので、まず「Alive」の映像から入ることをおすすめします。
▶ 聴いてみる|上原ひろみ「Alive」
20人の次に聴きたい有名ジャズピアニスト10人

20人の次に聴きたい有名ジャズピアニストとして、9媒体のランキングでは常連なのに、この記事の20人には入りきらなかった10人を紹介します。「20人のうち誰が好きだったか」で次の1人が決まるように、入口になるピアニストとセットで並べました。
| ピアニスト | 生没年 | この人が好きなら | 入口の1枚 | ひとこと |
|---|---|---|---|---|
| ファッツ・ウォーラー | 1904–1943 | エロール・ガーナー | Handful of Keys(1929) | 左手が跳ねる「ストライド」奏法の王様。歌って笑わせるエンターテイナー |
| カウント・ベイシー | 1904–1984 | デューク・エリントン | The Atomic Mr. Basie(1958) | 音数を極端に減らした「間」でビッグバンドをスウィングさせた |
| レッド・ガーランド | 1923–1984 | オスカー・ピーターソン | Groovy(1957) | 元プロボクサー。両手で和音を重ねる「ブロック・コード」が軽快 |
| ウィントン・ケリー | 1931–1971 | ホレス・シルヴァー | Kelly Blue(1959) | 弾むような伴奏の名手。「Kind of Blue」にも1曲参加 |
| トミー・フラナガン | 1930–2001 | ビル・エヴァンス | Overseas(1957) | 歌手エラ・フィッツジェラルドの伴奏者。上品なスウィング |
| ソニー・クラーク | 1931–1963 | バド・パウエル | Cool Struttin’(1958) | ジャケットの脚の写真で有名。日本でとくに愛されるハードバップ |
| ハンク・ジョーンズ | 1918–2010 | オスカー・ピーターソン | The Great Jazz Trio at the Village Vanguard(1977) | 90歳を超えても現役。弟はドラマーのエルヴィン・ジョーンズ |
| セシル・テイラー | 1929–2018 | セロニアス・モンク | Unit Structures(1966) | フリー・ジャズの先駆者。ピアノを打楽器のように叩く |
| ミシェル・ペトルチアーニ | 1962–1999 | キース・ジャレット | Pianism(1986) | フランス出身。生まれつきの骨の病気と小さな体で世界を熱狂させた |
| 大西順子 | 1967– | 上原ひろみ | Live at the Village Vanguard(1994) | ニューヨークの名門クラブでライブ盤を残した数少ない日本人。力強いタッチが魅力 |
とくにソニー・クラークの「Cool Struttin’」は、本国アメリカより日本で圧倒的に売れたアルバムとして知られ、日本のジャズ専門メディアでは必ずと言っていいほど登場します。海外のランキングでは36位中32位、日本のブログでは100位中10位と、国によって評価がこれほど違うのも、ジャズピアニストを調べる面白さのひとつです。
有名ジャズピアニストの違いを聴き分ける3つのポイント

有名ジャズピアニストの違いを聴き分けるには、「左手」「間(ま)」「和音の響き」の3つに耳を向けるのがいちばん近道です。初めは「どれも同じピアノに聴こえる」と感じるかもしれませんが、この3点を順番に意識するだけで、一覧表の20人がまったく別の個性に聴こえてきます。
ポイント1|左手が「刻んでいる」か「添えている」か
左手の役割は、ジャズピアノの時代を見分けるもっとも分かりやすい目印です。ジェリー・ロール・モートンやファッツ・ウォーラーのような初期のピアニストは、左手が低い音と和音を交互に打って、ドラムの代わりにリズムを刻んでいます(ストライド奏法)。一方、バド・パウエル以降のピアニストは、ベースとドラムに任せて左手は和音を軽く添えるだけです。左手を聴くだけで、録音がおおよそ1940年より前か後かが分かります。エロール・ガーナーは、ギターのように左手で4拍すべてを刻む珍しいタイプなので、聴き比べの練習にぴったりです。
ポイント2|「間」をどう使っているか
間(弾かない時間)の使い方は、ピアニストの性格がもっとも出るところです。オスカー・ピーターソンは隙間なく音で埋め、アーマッド・ジャマルやカウント・ベイシーは、ベースとドラムだけが鳴る時間を平気で何小節も作ります。セロニアス・モンクの間は、「次の音をいつ弾くか迷っている」ように聴こえるのが特徴で、わざと聴き手を宙づりにします。一覧表の「Poinciana」と「C Jam Blues」を続けて聴くと、間の使い方の両極端が一度に分かります。
ポイント3|和音が「明るく分かりやすい」か「濁って広がる」か
和音の響き(ボイシング=同じコードをどの音の重ね方で弾くか)は、ビル・エヴァンス以前と以後でいちばん変わった部分です。ガーナーやピーターソンの和音は、ポップスのように明るくはっきりしています。エヴァンス以降は、隣り合う音をわざと重ねて少し濁らせた、霧のような響きが主流になり、マッコイ・タイナーは4度を積み重ねた重く広がる和音、ブラッド・メルドーはクラシックのような複数の声部を同時に動かす響きへと発展しました。「Misty」と「Waltz for Debby」の最初の1小節を聴き比べるだけで、この違いは体感できます。
ジャズピアノを弾いてみたい人へ|聴くから弾くへの3ステップ

有名なジャズピアニストを聴いて「自分も弾いてみたい」と思った方へ、編集部がおすすめする順番は「コードを覚える → スタンダードを1曲仕上げる → 即興は教室で学ぶ」の3ステップです。いきなりアドリブ(即興)から入ると挫折しやすいので、順番が大切です。海外のピアノ学習サイトも、「ピアニストの音を真似る」のではなく「リズム・音の置き方・フレーズの方向」が近づいたかを録音して確かめる練習を勧めており、聴き分けの3ポイントがそのまま練習の指針になります。
ステップ1|ジャズのコードを覚える(楽譜より先に「和音」)
ジャズピアノの楽譜には、クラシックのように全部の音は書かれておらず、「C△7」「Dm7」「G7」のようなコード(和音)記号とメロディだけが書かれているのが普通です。つまりコードが読めないと、ジャズの楽譜は1小節も弾けません。逆に言えば、7thコード3種類(メジャー・マイナー・ドミナント)を12のキーで押さえられれば、スタンダード曲の半分は形になります。読み方と覚え方はピアノコード一覧表と覚え方にまとめているので、最初の1週間はここから始めてください。
ステップ2|スタンダードを1曲仕上げる(最初の1曲は「枯葉」か「Misty」)
コードが読めるようになったら、ジャズ・スタンダード(多くの演奏家が共通して演奏する定番曲)を1曲だけ選んで仕上げます。編集部のおすすめは「枯葉(Autumn Leaves)」か「Misty」です。「枯葉」はコード進行がジャズの基本形(II-V-I)そのもので、「Misty」はガーナーのメロディが美しく、ゆっくりのテンポで弾けるからです。一覧表で気に入ったピアニストの演奏を「お手本」にして、左手・間・和音の3点を真似してみると、ただ楽譜をなぞるより早く「ジャズらしさ」が身につきます。独学で半年かけて1曲を仕上げる手順はジャズピアノは独学で弾ける?半年で1曲弾くロードマップに、曲選びの候補はジャズピアノの有名な曲(名曲)にまとめています。
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ステップ3|即興(アドリブ)は教室で学ぶのが最短
ジャズピアノの即興(アドリブ)は、コードに合う音を自分で選んで、その場でメロディを作る技術です。独学でも不可能ではありませんが、「どの音を選んでいいか」「どこで間を取るか」は、一緒に弾いてくれる先生から直接教わるのが圧倒的に早く、挫折もしにくくなります。一覧表のピアニストたちも、バド・パウエルはモンクのそばで、マッコイ・タイナーはコルトレーンのバンドで、上原ひろみさんはチック・コリアとの共演で、「人から直接」学んで伸びています。ジャズに対応したピアノ教室の無料体験で、「枯葉」のアドリブを1コーラスだけ一緒に弾いてもらうのが、聴く側から弾く側に回る最短ルートです。
\ジャズ対応のピアノ教室でアドリブを体験したい方へ/
まとめ|有名ジャズピアニストは「時代順に1曲ずつ」聴けば迷わない
この記事では、有名ジャズピアニスト20人を一覧表・時代別の解説・タイプ別の選び方で紹介しました。冒頭の3つの疑問には、次のように答えられます。
- 時代・ジャンル・代表曲つきで一望したい → 一覧表の「聴くならこの1曲」を上から順に聴くと、ジャズピアノ100年を約1時間半で一周できます
- 自分の好みに合うピアニストを迷わず見つけたい → 「音数」×「明るさ」のタイプ別診断で当てはまる枠から入り、左手・間・和音の3ポイントで聴き分けると個性が見えてきます
- 日本人・現代のピアニストも知りたい、いつか弾いてみたい → 秋吉敏子・小曽根真・山中千尋・上原ひろみの4人と、グラスパー・メルドーが現役の入口。弾くなら「コード → 1曲仕上げる → 即興は教室で」の3ステップです
国内外の9媒体を突き合わせても、ビル・エヴァンスとハービー・ハンコックの2人だけは全員が選びました。けれど、1位がテイタムの媒体もあればエヴァンスの媒体もあり、日本では海外で32位のソニー・クラークが10位に入ります。有名ジャズピアニストに「正解の順位」はなく、自分の耳で選ぶ楽しさこそがジャズピアノの入口です。この記事で紹介した20人を時代順に1曲ずつ聴いて、まず「この人が好き」と言える1人を見つけてください。
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